みなさん今日もおつかれさまです!
管理人みわです。
少し前から断捨離をやめて物の勿体を重視するようにしています。
不用品を出品することで部屋も心もスッキリしてきました。
が、自分の時間が削られたのもまた事実。
自分を尊重すれば物が、物を尊重すれば自分が犠牲に。
「勿体無い」「勿体ぶる」「勿体つける」
☝物と人どちらにも使われる、勿体。
物にはもちろん勿体があるけど、わたしの持っている「時間」や「労力」にだって勿体がある。
・・・ということに気付きました。
物も大事、自分も大事。
大切なのはバランス。
わたしは中学生のとき既にいわゆる貧乏性の諸症状を自覚していました。
とりわけ、自分は物を大切にする人間だと思っていました。
Tくんと出会うまでは。
Tくん
わたしのクラスには貧乏な子が数人いました。
中でもひと際貧乏だったのが、Tくん。
Tくんは3人きょうだいの末っ子で、人柄が丸い普通の子でした。
Tくんのお父さんは近所の文房具店兼プロパンガス店で働いていました。
昭和の頑固おやじといった雰囲気で、いつも不機嫌そうにしているなという印象がありました。
お母さんはいつもにこにこ優しい印象の人でした。
お姉さんは絵を描くのが好きで水性ペンをたくさん持っていました。
お兄さんは自己主張がやや強めでTくんともよくケンカしていました。
Tくんのおうちが貧乏なのはみんなが知っていました。
クラスメイトからネタにからかわれることもしばしばでした。
今思えば貧乏をネタにされて嫌な思いをしたこともあったと思いますが、
貧乏ネタで人を笑わせることもできる子だったのでいじめとは無縁の存在でした。
シャーペンの残芯
同じ生活班になったのをきっかけにTくんと仲良くなりました。
目立つタイプでもなく、勉強やスポーツが得意でもないところで波長が合ったのだと思います。
ある日、Tくんがわたしに新品のシャーペンを自慢してきました。
Tくんに持ち物をを自慢されたのはこれが初めてでした。
Tくんが入手したシャーペンは残芯が少ないことを謳った新製品でした。
製造メーカー名や品名までは記憶していませんが、今でも覚えていることがあります。
わたしは、
このとき初めて、
これまで自分は何の抵抗もなくシャーペンの残芯を捨てていた
という事実に気付きました。
そのときの息をのむほどの衝撃を今でも覚えています。
格上の貧乏性
わたしは残芯をごみとしか認識していませんでした。
つまり言うほど物を大事にしている人間ではなかったのでした。
それまで自負していた貧乏性としての自信やアイデンティティが崩れていくのを感じました。
同時に、Tくんの意識の高さにとても関心させられました。
自分のの上をいく人のことを貧乏性の上級生として位置づけるようになった出来事です。
後日談
Tくんが買った残芯の少ないシャーペンは頻繁に芯詰まりを起こしました。
残念ながら、Tくんにとっては無駄な投資になってしまいました。
(おわり。)
最後までお読みいただきありがとうございました!